円山裏参道に誕生した本格ナポリピッツァのお店Lucci(ルッチ)。お店の情報や旬な話題、ルッチの日常や裏話を綴る   スーペルブログ。         (C)2008-2009


by pizzerialucci
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

Caffe' moretta(カッフェ・モレッタ)

今日は、私が住むマルケ州のアドリア海に面した港町Fano(ファーノ)に伝わり、今も広くこの地域で飲まれているCaffe' corretto(caffe'はエスプレッソの事を指します)の一種について書きたいと思います。

まず、これはLucciでもお出ししているのですが、イタリア全土で食後に飲まれるCaffe' corretto(カッフェ・コッレット:エスプレッソに、サンブーカなどのアニス系のリキュールを入れたり、グラッパを入れたりして飲まれるもの)があります。
港町Fanoに伝わるCaffe' Moretta(カッフェ・モレッタ)は、寒い冬場の早朝も働く漁師の方が、体を温めるために飲まれていたのが起源だそうです。略してモレッタ、とオーダーの時に呼ばれています。Fanoやその近辺では、日常的にBar(バール:朝食、軽食も取れ、コーヒー、食前酒、食後酒を飲みに人が集まる)と呼ばれる街のいたるところにあるお店で飲むことが出来ます。とは言っても、殆どの人が食後に飲みます。

作り方は、レモンの皮を一片、砂糖を少々ガラスのエスプレッソカップに入れ、次いでラム酒・アルマニャック・マルケ州伝統のアニスのリキュールを注ぎます。それをエスプレッソマシンの蒸気で少し温め、砂糖を溶かします。最後にエスプレッソ、抽出時間を短めにして入れます。上手に淹れてくれるところだと、比重の重いアルコール度数の高いリキュール類が下にコーヒーが上にしっかり2層に分かれた状態で淹れてくれます。これが本物のモレッタだそうです。実際、アルコール度数は20度くらいあるんじゃ無いでしょうか・・・
印象は・・・ラム酒とアルマニャックの心地よいアルコール感と丸くて良い香り、アニスのリキュールの爽快感、レモンの皮で香りも引き締まって、短く淹れたコーヒーのどっしりとした香りと苦味が全てを受けとめる・・・感じ?(わかりにくいですね・・・)
ちなみに、お酒を扱っている店では、ラム酒とアルマニャックとアニスのリキュールが混ざった状態でビンに入れられて売られていて、気軽に手に入れることが出来ます。まだ試した事は無いですが、本当に上等なラム酒やアルマニャックを使って高級なモレッタを・・・一度試してみたい。ラムもアルマニャックもそのまま頂いた方がしっかり味わえるのはわかっているんだけども。

冬の寒い日なんかは朝から、この推定アルコール度数20%のモレッタを一杯あおってBarを出て行くツワモノもいます。それを見て負けじと僕も朝から一杯。確かに温まるし、美味しいんだけど・・・朝からどっしりしたアルコールを摂取すると言うちょっとした罪悪感・・・何か複雑な心境をもたらしてくれます。と言いつつ冬は、ほぼ毎朝オーダーしていました。

同じく、トスカーナ州のこれも港町Livorno(リボルノ)にも、これまた漁師の方に飲まれていた(る)というエスプレッソにラム酒を入れる、ポンチェとかポンチョ(もともとの語源はサンスクリット語らしい)とかというものがあった筈・・・

港町に伝わるご当地限定のCaffe' corretto。まだ見ぬ他の港町にもあるかもしれない。
Lucciのメニューに載せるかは只今検討中です。あんまり需要があるとは思えない・・・


c0188145_020488.jpg
左はちゃんと層に分かれたcaffe' Moretta
[PR]
by pizzerialucci | 2009-04-17 05:46 | 遠距離シェフの日記